とりあえずは、動的治療が終了してホットされていることと思います。 今回のご質問は少し専門的になりますが、治療後の前歯の位置をどこに設定して治療するかという事ですね。 通常、我々専門医はこの目標とする「顔全体に対する前歯の位置」をいくつかの偉大な先人の論文から得て、その患者さんで実現可能であり、社会的に評価してもらえそうな、私個人のある程度の好みを加えた所を治療目標として設定しています(笑)。 女性の場合は前歯の位置を少し後退ぎみにした方が、鼻が高く見え、下あごの先端の隆起(オトガイ)もはっきりして、どちらかと言うとソース系の顔になります。男性の場合はキムタク初め、シュワルツネッガー、加藤なんでしたっけ??カズヒコでしたっけ??結構、ポッテリした口元も評価が良いので、多少前方に設定します。 このようにして、設定した治療目標が不幸なことに患者さんの感覚と微妙にズレる事があります。 今回はその微妙なズレなのではないでしょうか? 担当の先生と良く相談してみた方が良いでしょう。 相談自体はまったく問題ありませんが、お母さんの考えと本人、お父さんの考えとも微妙に違う事がありますので、担当医に言う前に、まずご家族で話してみた方が良いでしょう。 ちょっと困るのが、出っ歯にして下さいとか、かわいい八重歯にしてくれとか、言われる事です(笑)。ホントに言われた事あります! 今回はそんな話ではないので、本人もお母さん、ご家族も担当医も納得できる歯の位置を相談してみてください。 また、歯茎が見え過ぎるのをガミースマイルと言います。できるだけ、ガミースマイルにならないように治療しているつもりですが、上のあごの骨自体が出過ぎだったり、元の前歯の位置が極端に下にあったりすると、矯正治療で完全に修正は非常に難しいものになります。小さい頃の怪我は関係ありません。 最近では矯正治療で治らないガミースマイルも、歯周外科という手術でかなり改善できるようです。ただ、どこの歯医者でもできる治療ではありませんので念のため。また、当院ではフエイスニングという顔の筋肉のトレーニングを行うことで改善できるのではないかと考え研究中です。 いずれにしろ、これも担当の先生によく話を聞いてみる方が良いでしょう。
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